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Movie:13「バタフライ・エフェクト」(2004)

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気象学者の「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか?」という言葉が由来となったバタフライ効果エフェク
カオス理論の初期状態を表す言葉として広く知れ渡る言葉ですね。

微細な事象が、思いもつかない結果につながるこの映画「バタフライ・エフェクト」は、タイムトラベルを主題とし、よく練られたストーリー構成で人気を博したヒット作です。
登場人物やストーリーそのものは異なりますが、同じくタイムトラベルを主軸とした2作目、3作目も制作されました。

主人公の少年エヴァンは、定期的に短い時間の記憶が飛ぶことがありました。
治療の一環としてカウンセラーの勧めで、彼は日記をとる習慣を身に着けます。それが功を奏したのでしょうか。次第に症状は落ち着いていきました。
やがて大学生になった彼は、ふとした折に少年時代の自身の日記を読み返してみました
すると、その日記に書かれてある時点に戻れることに気がついたのです。

少年時代の彼には、ケイリーレニーという幼馴染がいました。
ケイリーはエヴァンの初恋相手でもありました。
ケイリーには、彼ら3人にいつも意地悪をしてくるトミーという兄がいました。
実は兄妹は父親に虐待を受けており、トミーは父親への憎しみから生じる心の鬱屈を、自分より弱い彼らに向けていたのです。

トミーの憎悪は次第に、父親ではなく家を出た母親へと向かうようになります。そしてついに、気の弱いレニーに手伝わせて「母親のもとに爆弾を仕掛ける」といういたずらを実行することに。
そのせいで幼馴染の彼らの人生は狂わされ、離れ離れとなってしまうのです。

そんな「いたずら」を仕掛ける前の過去に戻ったエヴァンは、それを阻止して彼らを救い、ケイリーを取り戻そうと試み、それは成功しました。
そうして現在に戻ると、そこには美しい女性に成長したケイリーが。結果は完璧にみえました。
ところがその修正したはずの現在は、彼の「修正した」言動のせいで思いがけない別の悲劇を引き起こすことになるのでした。

なんとかよい「現在」にするために、彼は何度も過去に戻ってやりなおすことになるのですが、その都度納得のいかない現在いまにたどり着くことになります。
微調整を繰り返すたびに、新たに引き起こされる別の結果。よくまあこれだけ、不幸なパターンを生み出せるものだと思いますが、うまく構成されたストーリー展開で引き込まれます。

どうやっても思うような幸せにつながらない。
そんな彼は、ある決断を下すことにしました。

この最後の、エヴァンの行動で導かれる結末は、実は4種類用意されていたそうです。
これらはDVD収録の特典映像で見ることができますが、私自身は上映で実際に使われたという「映画版」エンディングがやっぱり一番好きですね。
それがもっとも彼らしい落としどころではないかと感じます。

あなたにはどのエンディングが最も心に響くでしょうか。

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