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Series:11「glee/グリー」season1(2009)-6(2015)

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本日お勧めするドラマは、高校のグリー(合唱)クラブを舞台としたミュージカル・コメディです。
出演者はミュージシャン、プロのダンサー、ブロードウェイでの舞台経験者といった、名実ともに実力派の布陣。
そこに70~90年代のポップミュージックはじめ最新のものも織り交ぜて、数々の名曲をカバーしてくるので洋楽好きにはたまらない。突如入ってくるダンスも見ごたえあり
放送開始直後から人気を博し、サウンドトラックも大ヒット。”gleeグリー“と「おたく」の意味合いの”geekギーク“を掛け合わせた”gleeks (グリークス) “と呼ばれる熱狂的ファンを生んだ人気ドラマです。

主人公はスペイン語教師のウィル・シュースター
同校卒業生で、当時強豪だったグリークラブ「ディレクションズ!のエースでした。
今となってはそれも過去の栄光。
現在は廃部寸前である後輩たちのクラブを、新生「ニュー・ディレクションズ!として立て直そうと奮闘します。

そもそもアメリカのスクールカーストで下になりやすいクラブなのでしょう。
はじめのメンバーはユダヤ系のレイチェル、黒人女性メルセデス、韓国人のティナ、ゲイのカート、車いすの障がい者アーティといった、いわゆるマイノリティで構成されています。そして彼らはあからさまに「負け犬」扱いされ、クラブ全体がバカにされている状態でした。
すれ違いざまにいじめっ子のアメフト部員にジュースをかけられるなど、見ていてショックを受けるような「いじめ」の場面も多々あります。

ウィルの説得(画策)により、アメフト部のクォーターバックを務めるカーストトップの人気者フィンをメンバーに加えたところから、流れは少しずつ変わっていきます。
フィンの恋人で、チアリーダーのクインも入部しますが、彼女はチア部の顧問スー・シルベスターに送り込まれたスパイでした。

さらにアメフト部のパック、チア部のサンタナブリトニーも入部しますが、当初彼らは元の部員たちを見下しています。しかし共に過ごすうちに徐々に仲間意識が芽生えることに。
ところが「学校のスター」だった彼らも、次第に「負け犬」の一員扱いをされ、部員以外の生徒たちとの関係性も変容していきます。

生徒に限らず、登場する人物すべて個性的で、どちらかといえば全員自己中心的
スーに至っては教師と思えぬ暴言暴力をいとわない独裁者ですし、ウィルの妻も妊娠を偽っている最低な人間。
しかし物語が進むにつれ、教師・生徒問わず各々の家族や友人・恋人との問題がつまびらかになり、悩み苦しみながらも成長していく様子も描かれていきます。

「高校生」役の主要登場人物たちですが、実際はほとんどが20代後半の俳優が演じていますので、それほど「ティーンエイジャードラマ」感はありません。教師や親たちの動向にも焦点が当てられますので、大人も見やすいドラマといえるでしょう。
毎話ウィル先生がお題とするメインの歌があり、ピックアップされるその楽曲だけでも毎回楽しめる内容になっています。

残念ながらシーズン5の撮影前に、フィン役のコリー・モンテースが急逝するという不幸に見舞われました。物語上でもフィンは急死した設定となり、仲間たちが悲しむ回はリアルにつらい。
彼の死を受け、最終シーズンが大幅な内容変更となったのも悔やまれます。
しかし各々が自分の道へと歩み出す、よいフィナーレとなりました。

メインの生徒たちが卒業後グリーメンバーが入れ替わり、中だるみな感もありますが、やはり人気となった理由があるドラマです。ノリノリで楽しめるドラマをお探しの方は、一度視聴してみてください。

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