本日ご紹介するのは、若きシングルマザーとその娘が主役のホームドラマです。
生々しい性描写などがなく、家族で安心して視聴できるハートフルな作風で、アメリカのお茶の間で人気を博した作品とのこと。
時間も１話40分前後で、とりあえず見始めると淡々と見続けられる、中毒性があるというより習慣化しやすいタイプの作品かもしれません。
16歳で出産したローレライ・ギルモアは、娘と共にスターズ・ホローという田舎町で暮らしていました。娘の名前は母と同じローレライ・ギルモア。
なぜそんなややこしいことをするのかちょっと理解不能なのですが…。
もちろん不便なので、娘の方はローリーの愛称で呼ばれています。
物語は地元の高校に通う娘が、優秀な成績のために名門私立チルトン高校へ編入する、というところからスタートします。
母ローレライ自身はもともと裕福な名家の一人娘。当時のボーイフレンドでローリーの父親クリストファーも同じく裕福な家庭で育ち、彼らの両親は「どうしても出産するのならば」二人を結婚させるしかないと考えておりました。
しかし二人はそれぞれの自由な生き方を選んだために、ローレライはシングルマザーとなることに。さらに家を出てホテルに住み込みで働き始め、自活する道を選びます。
恋人関係は解消しましたが、その後もローレライとクリストファーは強い信頼で結ばれた親友でした。ローリーも共に暮らしてはいないものの、父親を慕っています。
しかしローレライの両親（ローリーの祖父母）と母娘は、すっかり疎遠になっておりました。
「一卵性親子」として寄り添ってきたローレライ・ローリー母娘には、共通の夢がありました。
それはローリーの「ハーバード大学進学」です。
成績優秀な彼女とはいえ、それを確実なものにするには、よりしっかりとした学習環境が必要でした。そこで進学校への転校を希望することにしたのです。
その際大きな壁となったのがいわずもがな、学費でした。
高校中退のローレライですが、社会人として大学で経営を学び、現在はホテルのオーナーとして決して貧しくはない暮らしをしています。
とはいえ、一流の私立進学高校の費用は想定以上。
二人の夢、なにより娘の将来のために。ローレライは両親に費用の補助を申し出ることになります。
ローレライの母親エミリーは一見すると居丈高な「上流階級の奥様」丸出しですが、ひそかに一人娘と孫娘との関係修復を切望しておりました。
そんな彼女は、学費を出す代わりに「週一回のディナー」を義務化することにします。
このドラマのタイトルは、そんなギルモア家の三世代女子たちがお話の核となっていることが由来です。
ローレライは長身でスタイル抜群の美女。そのファッションがまず目を惹きます。
その娘ローリーも、母譲りの「黒髪に青い目」がチャーミングなお人形のような容貌。
若く美しい母娘というだけで華やかですが、取り巻く面々もそれぞれ魅力的。
ローリーの父親クリストファーも長身イケメンだし、コーヒー中毒の二人が足しげく通う食堂のルークは、元野球選手の俳優が演じるガタイのいい男前。
ローリーの初めてのボーイフレンドとなるディーンは、「スーパー・ナチュラル」のサムとしてブレイクするジャレッド・パダレッキ。当時はまだ高校生らしい初々しさがありつつ、すでにして身長190㎝の見事な王子様キャラです。
ローレライの親友スーキーは、コメディアン女優らしいテンポでコントのような演技を披露。キャラも最高ですが、そのえくぼがなんともチャーミング。
ローリーの親友キムは、なんと当時27歳の日系女優が高校生を演じたもの。しかし母との関係に悩むアジア人ティーンエイジャーとして、自身の生き方を模索する役どころの存在感が光ります。
そのほか町の人たちは軒並み個性的で、ドラマの恒例奇抜な行事の数々で楽しませてくれます。
正直言うと、ローレライは少々独善的で自己中な主人公。
非常にモテるものの、男性に対してむらっ気があるというか、振り回しておいて勝手に自分が傷付くのがめんどくさい。
日本人には白けるようなアメリカンジョークを（しつこく）連発するところもウザい。
しかしそれをもってしても、ローリーの幸せのためになりふり構わない姿はやはり気持ちがいい。
そして時に母親よりも精神年齢の高いローリーも、やはり成長の過程でつまずいたり、傷ついたり失敗する姿は、思わず庇護したくなる愛らしさです。
よほどローレライのウザさが鼻につかなければ、全シーズン通して前向きに二人を応援できます。
ちなみにネットフリックスオリジナルドラマとして、最終回から10年後の『ギルモア・ガールズ: イヤー・イン・ライフ』もありますので、最後まで見終わった方はぜひご覧ください！懐かしいキャラ達みんなの、変わらぬ姿に嬉しくなりますよ。
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