2023/10/7高千穂町へ
阿蘇山からもう少し!だったけど…
2023年6月、Level46誕生日ツーリング@熊本阿蘇山の際に、標識で目にした高千穂峡(宮崎県)の文字。
高千穂峡といえば、古事記で天照大神がお隠れになったとされる天岩戸や、その際八百万の神々が集ったという天安河原がある「神話の里」とも称される場所です。
豊かな自然も多く残る霊験あらたかな渓谷で、パワースポットとしても知られています。
以前から興味もありましたので、この阿蘇山ツーリング中に「もう少し足を伸ばせば…」なんて思いましたが、さすがにその時には日程的に厳しく(一泊増やさないと鹿児島に帰れない)。後日改めて「宮崎ツーリング」を決行することにいたしました。
宮崎はサーファーとライダーのメッカ!
鹿児島市内から高千穂までは熊本経由・宮崎経由ともに、一般道で5~6時間の距離になります。
宮崎経由の方が若干時間かかりそうですが、ツーリング的にはむしろオッケ~。
それに宮崎といえば、サーファー人気の高い南部の海側に加え、ライダー好みな道路も多いお土地柄です。
というわけで日向市あたりに一泊して、の~んびり走ってみようかしらと。気候もよくなった10月の連休に狙いを定め、大好きなホテルAZ(大分が本社の、九州に幅広く展開するホテル)を予約いたしました。
スマホは命綱
当日の朝は曇り空とはいえ、風もなく穏やか。気温も20℃ちょっとで、熱くもなく寒くもない、なかなかのツーリング日和。
とはいえ予報によると、夕方頃宮崎の天候が崩れそうだったため、鹿児島市内の自宅を6時すぎに出発いたしました。渋滞もなく順調に国道10号線を北上すること30分。
ところが鹿児島の観光地仙厳園を通り過ぎた頃、なんと携帯を忘れたことに気が付いたのです。
なんたる不覚。一瞬そのまま行っちゃおうかな?と思いましたが、いや、スマホ無しでは野垂れ死んでしまう、と引き返して取りに帰ることにいたしました。
結果1時間のタイムロスです。ううむ。知っている道だからと、スマホナビをセットしていなかったのが敗因でした…。
まあこれも旅の一環。というわけで再出発から一時間ちょっと走り、8時に鹿児島は姶良市にて、ツーリングお約束の朝マックです。ここからがいよいよ本番!
何もない山道もさわやかなりけり
南国人の哀れな性質、ゆえの楽しみ
本土の草花はとにかくめずらしい
ところで日本の北緯30度線(南西諸島の境界)は、政治的意味合いもさることながら、生態系の分岐点でもあるとか。
奄美大島で生まれ育ち、沖縄で長らく生活してきた私には、この30度以北(日本本土)は、いまだ植物全体・景色そのものが目新しく感じます。
実際、生物の教科書に出てくる日本の草花は、島の子ども達には見たことのないものがほとんど。例えば私はシロツメクサの群生を鹿児島の公園で初めて目にして、「教科書の写真の花だ!本当に普通に咲いているんだ」と感動したものです。
杉やヒノキのような針葉樹林(南西諸島には自生していません)も、「内地っぽいなあ」というアイコンそのものです。
登山は都市伝説
そしてハブの生息地である奄美・沖縄では(いない島もあります)、幼少期より「赤信号では止まりましょう」と同じ温度で「草むらに入ってはいけません」と叩き込まれます。
自然豊かな南西諸島。子どもたちは野生児だと思っていませんか?
しかし教育のたまもので、島の子どもたちは草木の生い茂る場所には近づきません。
同様に海が危ないことも教え込まれるため、子どもだけで海に行くことは軽犯罪レベルです。
よって自然は自由な遊び場ではなく、空き地や公園、建物の中が子どもたちの生息域になります。
おかげで大人になっても、海は気を付ければ大丈夫という認識ですが山は不可侵領域に感じます。「登山」と呼ばれる行為なぞ、文字通り都市伝説(そもそも内地は全部都市だと思っています)として育ちますから。
ですから草木の中を歩くこと山の中に入ることは、私もバチバチに抵抗があります。ところがバイクでなら行けちゃうことに気が付きました!だからより山道ツーリングが好きなんです。
私にとって「山」や「草木」が、それだけでドキドキ・ワクワクな世界だとお分かりいただけましたでしょうか。
10月の山は寒かった…
ところで気候の感性が南国の人間にとって、10月はまだ残暑の感覚であります。
しかし本土は9月末から時折冷え込みますよね。そのことをすでに学習していたはずなのに、山中の気候を見誤りました。
聞いたことありませんか?「北海道の人は20℃超えたら暑い、沖縄の人は20℃切ったら寒い」昨今の気温のおかしさから、もはや北海道民は暑さに強くなったかもしれませんが。
ワタクシ、もちろん寒さに耐性のない沖縄側の人間です。
ところが20℃前後ね、ふんふん、と薄手のパーカーにウインドブレーカーのみでツーリングという暴挙に出ておりました。
そもそも日陰は思いっきり20℃下回るし、山道は森林により日陰だらけ。それに風で体感も下がるんですよね。うう頭悪すぎる。
念のために持ってきていた、ハンドルカバー装着でなんとか運転続行できました~。

本当にこの道で大丈夫??
そんな防寒の甘さに加え、鹿児島は霧島越えのあたりから休憩できるところがなかったのも、なかなかの苦行でした。うーん、何もない!
しかもこの道で合っているのか!?スマホのナビがなければちょっとした遭難状態でした。
スマホ忘れてそのまま行こうとしたとか、とんだ自殺行為でございました。
そんなわけで朝食後ルンルンと出発したのちは、予期せず2時間ほどノンストップ山道走行を強いられることに。ようやく出会えたコンビニはオアシスそのものでした。ホットコーヒーの温かさに生き返ります。
そこからさらに延岡までは2時間半ほどの道のりですが、とりあえず山道終わっていいすか。
しかし太平洋側の道沿いの道に出るまで、さらに1時間ほどの山道が必至です。山の中をこんなに走ったのは初めて…。
とまあ文句たらたらですが、何もなくとも山の空気はやっぱりさわやか。ところどころワインディング(曲がりくねり)も楽しみ、山道ライディングを堪能させていただきました。
道の駅休憩~
ようやく海沿いの道路に出て、懐かしい潮風を浴びることしばし。
12時前にたどり着いた道の駅日向で、休憩がてらお昼ごはんにいたします。
日向市東郷町出身の歌人若山牧水にちなんだ「牧水そば」が看板メニューらしい。
日向市でとれた純そば粉100%の手打ちそばとのこと。冷え切った体に、十割そばが染みうまです。
さて温まったところでもうひと走り。その日の宿を横目で確認しつつ通り過ぎ、延岡の町を通り抜けます。


神話街道を経ていざ高千穂へ
延岡からは神話街道と銘打たれた国道218号を進みます。
五ヶ瀬川がつくる深い渓谷に沿った国道218号線(神話街道)は、青雲橋や雲海橋など、高さのある巨大な橋が架かる素敵な一般道です。
しかし利便性や緊急時の安全移動を目的にバイパスとして北方延岡道路(一般国道自動車専用道路)が設けられました。無料区間の「E77 九州中央自動車道」とも供用されており、ナビに導かれるままに218およびこのバイパスを利用して、快適に高千穂町にたどり着くことができました。
神話の里へ降臨
天岩戸神社:ありがたい無料案内
高千穂町到着後、まずは天岩戸神社を参拝いたします。
先にネットにて、30分ごとに神職が遥拝所へご案内いただけるという情報を仕入れておりました。警備員さんの指示に従い東本宮に駐輪、徒歩で天岩戸橋を通って渓谷を挟んだ西本宮へ。
ラッキーなことにたどり着いてすぐ、14時からの案内に参加できました。
神社の由緒など説明をいただきながら、御神体「天岩戸」を見ることができる遥拝所へ案内していただきます。
神話の由来となった場所。実際に目にすると大変厳かで、心が洗われる思いです。
案内後改めて、西本宮・東本宮参拝させていただきました。天安河原までは西本宮から徒歩にて500Mほど。ただ、なぜでしょう?なんとなく気分が乗らなかったので行きませんでした。




高千穂神社:警備員さんに感謝
次に、天岩戸神社からバイクで15分ほどの高千穂神社へ。
ところで天岩戸神社の警備員さんは、少々意地悪で雑な誘導でいらっしゃいました。しかしこちらの警備員さんはとってもとっても親切。丁寧に声掛け案内のうえ、駐輪し終わるまで気を配ってくださいました。
おかげで気持ちよく参拝。神社のような崇高な場所でも、対人一つで印象がかわりますよね。

マイナスイオンばきばき高千穂峡へ
高千穂峡へは、高千穂神社に駐車して徒歩で降りて行かれる方も多いようでしたが。下に駐輪場があると教えていただいたので、私はバイクで向かうことにしました。
細い急カーブの下り坂はなかなか怖かったのですが、入口すぐに駐輪できたのは助かります。遊覧船が有名ですが、予約もしておりませんし今回は断念。
それにしても渓谷って、さわやかで素敵ですよね。やっぱり見るほどにボートも気持ちよさそう!次回はぜひ乗りたいと思います。




チーズ饅頭に舌鼓
一通り探索した後は、事前に調べていた評判のチーズ饅頭(宮崎名物)のお店にも立ち寄りました。高千穂神社からすぐの、わかりやすい場所なのもよいですね。
冷凍のお土産用と別に、食べる用にも1つ購入。私は大のチーズ好きです。おいしくいただき、ほくほくしながら宿への帰路につきました。
宿ではお風呂で冷えと疲れをしっかりとって、早めの就寝です。
AZホテルの朝食バイキングで心身回復
ツーリングの時には晩酌は楽しめませんので、朝ご飯が楽しみです。
九州旅行の際にはよく宿泊させていただくAZホテル。郊外を拠点としているので、広い駐車場が強みです。駐輪も気兼ねなくいけて、ツーリングにももってこい♪
さらにリーズナブルなお値段なのに、健康的な朝食バイキング付なのもよき。しかも朝6時からいただけるのがありがたい。
私のような朝型の人間のほか、朝早い現場作業系の方たちがよく利用しているように見受けられます。
ところで食欲旺盛な男性って、見ると嬉しくなりませんか?若干フェチ気味ですが、個人的にレストラン開店同時に、モリモリどんぶり飯を召し上がっている殿方を見るのも楽しみだったりします笑。元気にお仕事がんばってくださ~い♪

雨のバイク行再び
誕生日阿蘇山から鹿児島への帰り道は、梅雨真っ只中の雨走行でしたが。
この日も朝から同じように降っておりました。
しかし今回の宮崎往路は寒さに震えましたので、雨具のフル装備+湿度の高さは、寒さ対策としてはウエルカム。
とはいえカッパで寄り道はしづらい。最寄りスタンドでガソリン満タン準備万端、気合を入れて極力ノンストップ走行の始まりです。
雨のためスマホナビがセットできないので、標識頼りの古き良きスタイルで帰ります。
って、これが普通だったよね、昔!
山はおなかいっぱいなので、海沿いからの復路です。黙々と雨の中を走る無心さに浸り、道の駅山之口での休憩を経て、お昼過ぎに無事帰宅いたしました。
疲れたけど、今回も楽しかった~。
2025/5/3宮崎南部日帰りツーリング
再度山道から宮崎へ
今年2025年のGWは、暦通りだと少々短めでした。
よって特にこれといった予定も入れなかったのですが。天気はいいし、軽くどこかへ走りたい!と思い立ち、サーフィン・ツーリングともにメッカの、宮崎南部を訪れることにいたしました。
今更宿も取りにくいので日帰りで行けるところで…、とポイントを絞り。
日南市の青島・串間市は都井岬を目指すことに。
朝7時半→再来となる道の駅
この日は自宅で朝食を済ませてからスタートです。
青島までの道のりは、ナビによると3時間半ほど。うん、ちょうどよい♪
さわやかな気候に山並みの景色が映える。気持ちよく2時間ほどノンストップ、道の駅山の口で休憩。
あら知っているわ、ここ…デジャブかしら?って、前回の宮崎の往路で立ち寄ったところでした。ああ、同じ道をたどっているのね。大雨でカッパを着たまま、自販機のコーヒーをいただいたんだった~。
天気で印象が変わりますね。今日は晴れているので?お店の中も物色。かわいらしいカフェもありましたが、結局外の自販機コーヒーで休憩する安上がりな私です。
GWの観光地@青島なめてた~
ナビの案内で山道を抜け、宮崎大学周辺のすてきな街並みを通って、いざ青島へ。
おや?車がいっぱいだなあ。駐車場も軒並み埋まっていて、二輪を停めるのも厳しそう…?そう、その日は4連休の初日です。バカなの私~。
というわけで、正面あたり?を通り過ぎ、青島を見渡せるコンビニにたどり着いた(というか流された)ところでいったん駐輪。
なんだか戻るのも面倒くさくなり、もうこの眺めだけでいいや~。
ちなみに宮崎名物のチキン南蛮をお昼にしようと思っていたのですが、道すがらお店も見つかりませんでした。
まったくもって宮崎と関係のない、セブン名物カレーパンとホットコーヒーを、堤防に腰かけていただくことに。島の子ですから、海は見ているだけで幸せです。いつかまた空いているときにリベンジするわ~。
あとから知ったのですが、そこから徒歩15分ほどで行けたみたいです、青島神社。行き当たりばったりでリサーチ激甘の私です。

チキン南蛮、いっぱいあるがな!
さて青島から、次なる目的地(こっちが本命)都井岬へ出発です。
ナビによると、ひたすら海沿いを1時間半ほど。
海と走り出してすぐに目に付いたのが「チキン南蛮」の旗。走るほどに、次々と旗が。そしておいしそうなお店が目につきます。
いや、いっぱいあるがな!鹿児島は山中から攻めてきたルートは、本筋ではなかったようです。
しゃあない、これも次回だ。その後南国チックでおしゃれな道の駅なんごうで休憩し、いよいよ目的地です。

野生の馬に会える都井岬へ
有料の関所があります
宮崎最串間市にある都井岬は、日本の在来馬の一種御崎馬が棲息している保護区です。
そのため馬が民家に行かないように設置してある「駒止の門」を通って先へ進みます。
そこを通る際、野生馬保護協力金として車1台につき「400円」が徴収されるのですが。なんとバイクは100円でOKとのこと♪なんかラッキー。
早速、最南端の都井岬灯台を目指します。

都井岬灯台は九州唯一の「のぼれる灯台」
走り出してしばらくすると、のんびり草をはむお馬ちゃんを発見!
動物好きの血が騒ぎますが、まずは灯台から。
日本全国には、のぼれる灯台というのが16カ所あるそうなんですが、都井岬灯台は九州にある唯一のそれなんだとか。
ふむ、ではのぼらねば。参観寄付金として300円を支払い(保護・修繕に使われるのだそう)、灯台までのまでのまっすぐな階段と、灯台内のらせん階段を昇ります。気持ちのいい風を浴びながら、海の絶景を楽しみます。





仔馬にメロメロ




さあ、お馬ちゃんを愛でます。
すでに車道から何頭か眺めておりましたが、駐輪し拓けた丘から近づきます。
100頭ほどいるというお馬たちは、慣れたもの。人が通ろうが写真を撮ろうが、我関せずです。
あくまで野生なので適度な距離は保ちますが、なかなかの至近距離でじっくりと見ることができます。しかも4~5月にかけては、春駒と呼ばれる子馬が多く産まれる時期だとか。
リサーチ不足ゆえに期せずして、仔馬と出会い大興奮です。
無防備にお昼寝中の仔馬にロックオンして見守っていると、なんと足が動いております。
きっと夢の中で走っているのでしょう。
ああ、眼福これに極まれり。可愛すぎて泣けてきます。
大満喫で帰路につきます
1時間ほど滞在したところで時刻は14時すぎ。
日帰り旅なので、名残り惜しすぎるけれどそろそろタイムリミット。帰路につきます。
来た道を戻るのも味気ないので、桜島を通ってフェリーで帰りましょうか。
まずは鹿児島に向かって1時間ほど山中を走り、道の駅野方あらさわで休憩。
そして都井岬からほぼまっすぐ東西に抜ける形で、桜島にたどり着きました。
桜島港から16:30出発のフェリーに無事乗船。15分ほどで対岸へ渡り、鹿児島市内の自宅に17時過ぎ帰宅です。よい一日でした。
9月に滝行を画策中
実は来る9/27に、宮崎は水車滝での滝行なぞ申し込んでおります。阿蘇・高千穂まわりのツーリングがてら向かう予定なので、今からとっても楽しみです。
追ってご報告いたします♪
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