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Movie:20「ローマの休日」(1953)

本日は普及の名作をご紹介。
この作品、少なくとも名前はほとんどの方がご存じでしょう。
いやいや、紹介などおこがましい。
しかし、この作品をちゃんと最初から最後まで鑑賞した人はそれほど多くないのでは?

白黒の画像。いかにも「フィルム」なコマ回し。味はあるけれど、慣れていないと古臭く重苦しい
わかります。でも、私はこの作品を見たのは中学生の時でした。90年代、センセーショナルなドラマや、奇をてらったバラエティ番組がひしめきあっていた時代です。
そんな時に、普通に流行を追っていた十代前半女子が、引き込まれたのです。クラシックムービーの力は半端ないですよ。
1953年制作?関係ない。この世に妖精って実在するのね、と思わされる非現実的なまでのオードリー・ヘプバーンの美しさに度肝を抜かれただけかもしれません。

いや、ほんとに人間離れしたチャーミングさですよ。
つややかな黒髪に、大きな猫目小さなお顔。ブラウスとスカートの清楚ないで立ちですが、そのスタイルも圧巻。ウエストは驚異の50㎝だったと言われていますね。逆にバスト豊かさを隠すためにサラシを巻いていたとも。

そんな彼女が演じるのは、イタリアローマを訪問した某国の王位継承者アン王女
鎮痛剤の影響で町をさまよい、なんとベンチで熟睡(あり得ない展開!)。たまたまそれを発見した、アメリカ人の通信社記者ジョーに保護されるという、なんとも「お話」の設定。

しかしこれを機に、彼女は水戸黄門さながら、身分を偽ってお忍びで町を散策します。
美容院でカットしたヘアスタイルは、皆様ご存じの女神カール。スペイン広場ジェラートを食べる姿も、一度はみたことがあるでしょう。

その後彼女の正体に気づいたジョーは、偶然の再会を装ってアン王女にローマ案内を申し出ます。
もちろん記者としてスクープを狙って
その後は皆様ご存じの展開。
トレヴィの泉でコインを投げ、真実の口に腕を突っ込むジョーにからかわれ、ノーヘルでベスパ(イタリアのオートバイVespa)を二人乗り。

言わずもがな絵にかいたような、絵になる美しいシーンの数々です。
そうしてローマでの夢のような休日を満喫した二人は、自然と距離が近づき唇を重ねます
彼らは、恋に落ちるのです。
下心をもって近づいたジョーも、アン王女の無垢な美しさに、しっかりと心を奪われました。
けれどそれは身分違いの恋。当然、二人が結ばれることはありません。

前もって結末を述べますが、もちろんアンハッピーエンドです。
すごく切ないです。
でもこんなに美しい物語に、人生でどれだけ出会えるでしょう。

これを見て感嘆したならば、そのまま一気に『麗しのサブリナ』『ティファニーで朝食を』『マイ・フェア・レディ』の3作くらいはご視聴ください。ヘプバーンの魅力にどっぷりつかれます。

もはやこんな女性に生まれたら、人生大変なことになるとしか思えない。
しかし彼女は美しいだけでなく、聡明な女性でもいらっしゃいます。晩年は慈善活動にも熱心に参加されていらっしゃいましたね。うん、やはりリアル天使

私はかわいいもの、美しいものが大好き。
この古典映画は美のいしずえです。そして本物は、決して表面的な美しさだけではないことも、この作品から感じられるはずです。
美をめでる映画を愛する、すべての人に必ず一度見ていただきたい。
そんな思いをゴリ押する、伝説の作品です。

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