Day56:「ギルモア・ガールズ」シーズン1(2000)-シーズン7(2007)

本日ご紹介するのは、若きシングルマザーとその娘が主役のホームドラマです。
生々しい性描写などがなく、家族で安心して視聴できるハートフルな作風で、アメリカのお茶の間で人気を博した作品とのこと。時間も40分前後で、とりあえず見始めると淡々と見続けられる、中毒性があるというより習慣化しやすいタイプの作品かもしれません。

16歳で出産したローレライ・ギルモアは、娘と共にスターズ・ホローという田舎町で暮らしていました。
娘の名前は母と同じローレライ・ギルモア。
なぜそんなややこしいことをするのかちょっと理解不能なのですが…。

もちろん不便なので、彼女は「ローリー」の愛称で呼ばれています。
物語は地元の高校に通う娘が、優秀な成績のために名門私立チルトン高校へ編入する、というところからスタートします。
ローレライは裕福な名門の実家の一人娘でしたが、高校生で出産するということで両親と折り合いが悪くなっていました。
ボーイフレンドのクリストファーも同じく裕福な家庭で育ち、彼らの両親は二人を結婚させるつもりでしたが、二人はそれぞれの自由な生き方を選んだために、ローレライはシングルマザーの道に。
恋人関係は解消しましたが、その後も二人は強い信頼で結ばれた親友同士でもあり、ローリーも共に暮らしてはいないものの父親を慕っています。
しかしそれぞれの両親(ローリーの祖父母)と母娘は疎遠になっていました。

まるで親友同士のように「一卵性親子」として過ごしてきたローレライ・ローリー母娘には、共通の夢がありました。
それはローリーの「ハーバード大学進学」。
成績優秀な彼女とはいえ、それを確実なものにするには、しっかりとした学習環境が必要です。
そこで進学校への転校を希望することに。

その際大きな壁となったのが、学費でした。
高校中退のローレライは、社会人として大学で経営を学びながら、実際にホテルのオーナーとして決して貧しくはない暮らしをしています。
とはいえ、一流の私立進学高校の費用は想定以上。
二人の夢、なにより娘の将来のために、ローレライは両親に費用の補助を申し出ます。

母親のエミリーは、一見すると居丈高な「上流階級の奥様」丸出しですが、ずっと一人娘と、かわいい孫娘との関係修復を切望していました。
そんな彼女は、学費を出す代わりに「週一回のディナー」を義務化することにします。
このドラマのタイトルは、そんな三世代のギルモア女子たちが核となっていることが由来です。

ローレライは長身・スタイル抜群の美女。そのファッションがまず目を惹きます。
その娘ローリーも、褐色の髪色に青い目がチャーミングなお人形のような容貌。
若く美しい母娘というだけで華やかですが、取り巻く面々もそれぞれ魅力的。
ローリーの父親クリストファーも長身イケメンだし、コーヒー中毒の二人が足しげく通う食堂のルークは、元野球選手の俳優が演じるガタイのいい男前。
ローリーの初めてのボーイフレンドとなるディーンは、「スーパー・ナチュラル」のサムとしてブレイクするジャレッド・パダレッキ。等身大の高校生の初々しさがありつつ、すでにして190㎝の見事な王子様キャラです。
ローレライの親友スーキーは、コメディアン女優らしいテンポでコントのような演技を披露。えくぼが素敵。
ローリーの親友キムは、なんと当時27歳の日系女優が演じますが、いかにも母との関係に悩むアジア人ティーンエイジャー的存在感が光ります。
そのほか、町の人たちは軒並み個性的で、奇抜な行事の数々で楽しませてくれます。

正直言うと、ローレライは少々独善的で自己中。
非常にモテるものの、男性に対してむらっ気があるというか、振り回しておいて勝手に自分が傷付くのが常。
日本人には時々白けるようなアメリカンジョークを(しつこく)連発するところもめんどくさい。
それでも、何よりもローリーの幸せのために、なりふり構わない姿は愛おしい。
そして母親より時に精神年齢の高いローリーも、やはり成長の過程でつまずいたり、傷ついたり失敗もする姿は、思わず庇護したくなる愛らしさです。

よほどローレライのウザさが鼻につかなければ、全シーズン通して前向きに二人を応援できます。
ちなみにネットフリックスオリジナルドラマとして、最終回から10年後の『ギルモア・ガールズ: イヤー・イン・ライフ』もありますので、最後まで見終わった方はぜひご覧ください!

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