『初恋のきた道』(チャン・ツィイーかわいかったー!)ならぬ「ダイエットのきた道」でご紹介した通り、ぽっちゃり女子だった私は長らくダイエッターとして奮闘してまいりました。
よってここ30年くらいで世にはびこった様々なダイエットには、常にアンテナを張り巡らせてきたつもりです。
ただ中学生という早い段階で「りんごダイエット」の悲しき副作用(かじると鳥肌が立つ拒否反応)をくらったおかげで、実行には慎重でした。
そもそも情報はどんどん変容し、昨日までの常識が通用しないこともしばしばですから。
自分に合ったダイエット法を見つけるには?
さてダイエットはそんな情報をたくさん集めて、そこから自分に合うものを取捨選択していくことが肝要です。
そのためにも、まずは自分自身の体質や向き・不向きを知らなければいけません。
敵を知るにはまず己から。
運動が効果的な人、食事改善で結果が出やすい人、精神面の見直しが必要な人、タスク型が得意な人、レコーディングが合っている人。
そもそも敵は自分自身でもあるという、表裏一体ですもんね。
私が10~20代の頃は、よく雑誌などでチャート形式やチェック項目で、自分に合ったダイエット法を判別できるものがありました。
占いめいたものから、科学的根拠のあるものまで玉石混合でしたが、いくつかで共通する結果があって省みたり、あらゆるタイプや傾向への気付きがあったり。
もちろんそういった診断法も、徐々に洗練され進化してきました。
最近であれば「ダイエット診断」などと検索すれば、無料のネット診断がヒットします。とりあえずいくつかやってみるとよいですよ。見当違いなものもなくはないですが、そういえばそうだなぁ、と納得するものも多いです。
さらに科学的で確実に体質を調べる方法に、検査キットがあります。
簡易検査キットを受けよう!
健康を害するレベルの方であれば、肥満外来など病院でしっかり診断してもらうのが一番だと思いますが、普通にダイエットしたい(あるいは健康を維持したい)方であれば、手始めにネットで購入できる簡易的な検査キットで十分でしょう。
ここでは私が実際にやってみた「ジーンライフDIET」を紹介します。
セットの綿棒?で口の中(頬の裏側)をこすって検体を提出し、後日検査結果が届くというものです。
生まれ持った遺伝子の検査ですので、一生に一度受ければOKというのがよき!
次の4つの遺伝子型ダイエットタイプに分類してくれます。
①「糖質の代謝が苦手」なりんご型
②「脂質の代謝が苦手」な洋なし型
③「筋肉が付きにくい傾向」のバナナ型
④ 遺伝子の影響に左右されないアダム・イヴ型(全体の3%ほどしかいない)
検査自体は、エネルギー代謝に関わる
㋐「β3AR遺伝子(①に特徴が強く表れる)」
㋑「UCP1遺伝子(②に特徴が強く表れる)」
㋒「β2AR遺伝子(③に特徴が強く表れる)」
に関して、両親から受け継いだそれぞれの遺伝子で変異の有無を調べるというものです。
両方に変異がないのがワイルド型(W)
片方に変異があるのがヘテロ型(He)
両方変異があるのがホモ型(Ho)。
たとえば私の場合は㋐が変異なし(W)㋑が片方のみ変異あり(He)㋒が両方変異あり(Ho)。
この組み合わせから総合的に②の洋なし型と診断されました。

㋐~㋒3遺伝子に対して無・片方・両方3パターンずつで、その組み合わせは27通りです。
その結果、日本人女性では6通りが①りんご型、18通りが②洋なし型、2通りが③バナナ型に分類されるので、順当に一番高い確率の結果でした。
ちなみに男性では18通りが①りんご型、6通りが②洋なし型と、割合が逆転します(②バナナ型④アダム・イヴ型の割合は同じ)。
それぞれの遺伝子の得手不得手から適したダイエットは、
①りんご型の場合は糖質コントロールが必須。すなわちご飯やパン・めん類を減らすのが効果的。
②洋なし型の場合は脂質を控え、ご飯や和菓子は食べてOK。
③バナナ型の場合、野菜ばかり食べるのではなく、筋肉をつくる肉や魚をしっかり食べること。
④アダム・イヴ型は遺伝子的要因で太りやすさはないので、生活習慣に気を付けるべし。
といったことがわかります。
つまり洋なし型の私は、糖質制限では結果が出にくいということ。
一時期はやった低糖質ダイエットを、何となく合わない気がして試さなかったですが、「ごはん好きの言い訳かしら?」と思っていました。もしかしたら本能的なものだったかもしれません。
まあこのダイエット自体、今はまったく推奨されていませんけどね。
とはいえ洋なし型の指摘通り、脂質では如実に太ります。
実際、沖縄・奄美のソウルフードポーク卵(油を敷かなくても焼くとフライパンに油が広がるランチョンミート→それを卵でとじるのが最高に美味←幼少期よりの大好物)を食べた翌日は、(あくまで普通の食事量でも)必ず体重が増えるのには、ずいぶん前から気が付いていました。
この結果を受けた後は、泣く泣く食べる頻度を減らすようにしています。(週1~2→月1~2)
ところで確認のため引っ張り出した診断結果は、2017年1月24日発行となっておりました。8年以上前!正直いつ提出したかまでは記憶があいまいですが…。
今はこの紙の報告書ではなく、Webやアプリで結果を見られるようなので、より迅速で便利になっているようです。

ちなみに自分の結果が出た直後、興味半分で妹にも受けさせてみたのですが。
結果はまったく同じ組み合わせ(㋐W・㋑He・㋒Ho)でした。やはり姉妹は遺伝子が似ているってことでしょうか。
血液型別のダイエット法も知っておこう!
美女をつくる栄養コンサルタント:エリカ・アンギャルとは?
ところで、エリカ・アンギャルャルさんをご存じでしょうか。
2004年から8年間ミス・ユニバース・ジャパンの公式栄養コンサルタントだった方です。
2006年知花くららさんが世界2位になり、翌2007年森理世さんがついに世界1位に輝いた際の功労者のお一人ですね。
彼女の著書「世界一の美女になるダイエット」(2009)は大ベストセラーとなり(もちろん私も即座に購入)、当時彼女はテレビでも引っ張りだこでした。
この本で詳しく述べられていますが、エリカさんは日本人がダイエットする際に「カロリー」ばかりにこだわり「栄養の取り方」に無頓着である点を問題視されていました。私もテレビ番組でそのお話をうかがって感心し、この本を購入したのですが、今でもずっと参考になっています。
あれから15年ほどたった今も、むしろ日本人女性の「痩せすぎ」がニュースになっていますが、そんな若い女性たちにもぜひこちらを読んでほしいですね。
日本食は健康にもダイエットにも最適
ところで欧米人全般のダイエット(健康)の意識が日本人より高いとは思いませんが、「栄養の摂り方」の認識そのものは日本より進んでいるように思えます。
例えば陰陽を組み合わせた食事法原理(玄米食)に基づく「マクロビオティック」(Macrobiotique)は、日本人が提唱したものですがむしろ海外で広く受け入れられていますよね。
もともと日本人には当たり前だったり馴染みのあって、海外の方には目新しくセンセーショナルというのもあるかと思いますが。
エリカさんも、古来からの日本食が栄養学的に非常に合理的であることを強く訴えています。
近年出された「不調を治すアルカライズダイエット: アルカリ性体質へ!7日間で体リセット」(2023)でも、「酸化した」体を、本来の健康な状態である「アルカリ性にする(アルカライズ)」のに、一汁三菜の考え方、そして日本の発酵食品が、いかに優秀か説いてらっしゃいます。(内容は割愛しますので、興味のある方は著書をご確認ください)
エリカ氏の提唱する血液型別ダイエット法
そんなエリカさんは、ダイエットに血液型別の方法が有効であることも提唱しておられます。
血液型占いがさかんな日本では、血液型による分類は逆に似非科学の象徴といったイメージを持たれる方も多いと思われます。確かに血液型ごとの性格診断などは、科学的根拠がありません。
しかし血液型は血液で発見されたからこのネーミングなだけであって、実際には生まれ持った体質(もっている抗体)の違いを示すもの。血液型別でかかりやすい病気なども研究されており、科学的に有意差が認められています。(ここではそれについては詳しく述べませんので、興味のある方はネット検索や、関連する文献をひも解いてみてください)
諸外国では自身の血液型を把握していないことが多いですが、日本人の多くは自分の血液型を知っています。せっかくですから、この血液型別ダイエットを一度チェックしてみて損はないでしょう。
ただしABO式血液型物質を分泌しない、つまりこのダイエットタイプが当てはまらない人が1~2割ほどいる(なんとエリカさん自身も!)そうなのでご了承ください。
以下簡単にタイプ別の内容をまとめます。
・A型
農耕民族に発生した血液型。そのため野菜や果物と相性がいいが、肉や乳製品の消化力は弱く脂肪として蓄えやすい。納豆や豆腐などの植物性タンパク質がおすすめ。
・B型
遊牧民型祖先をもつため、牛肉やヨーグルトなどの発酵乳製品が合う。しかし鶏肉や豚肉、カニやエビなどの甲殻類やトウモロコシなどの穀物への耐性は低い。
・O型
もともとすべての人類はこの血液型で、今でも中南米ではほぼ100%。狩猟採集により肉類に強い消化機能をもっている。しかし小麦粉などのグルテンは代謝を妨げるため、パンなどは脂肪としてためこみやすい。
・AB型
体質的にA型とB型、両方の素質を受け継ぐため、緑黄色野菜や発酵乳製品が合う。同時に両方の苦手なものも反映され、鶏肉・トウモロコシなどは苦手。バナナも太りやすい。
興味をもった方は、より詳しく書かれたものをネット検索してみたり、「美女の血液型BOOK」(2011)を参照してみてください。(ほかにもいくつか血液型に関する著書があります)
ところで、私と妹はともにAB型です。血のつながりがあって血液型が一緒ですから、先の遺伝子結果が同じになったのも当たり前かもしれません。
ちなみに私は果物では一番バナナが好きですが、しょっちゅう食べているとこれまた必ず体重が増えるんです。AB型のNG食材に書かれてあったのを見て納得。合わないんでしょうね、残念…。
「自分を知る」ことが第一歩!
ダイエットに終わりはありません。
ただ減量したりシェイプアップしても意味はなく、大事なのはそれを維持することだからです。
つまり無理なく続けられなければいけません。
逆に生活習慣や生き方を整えれば、一生ダイエットいらずとも言えます。
そのためには自分に合う・合わないを知っているのは有利です。というか、知らないと始まらないと思います。
色々試して、トライ&エラーから学んでいくのもよいでしょう。しかしより効率的に試すためにも、自分の傾向を分かっているのが近道です。
ダイエットをしたい(でなくても健康でいたい)なら、まずはここからスタートです。
「自分探し」は旅に出なくても、日常の中にありますよ。
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